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 『スカーレット・ディーバ』は、去年の冬に私がひとりで書いた作品なの。非常に難しい物語なのでスポンサーを見つけることが非常に難しかった。イタリアはテレビが大きな力をもっているし、フィルムが政治的に問題があれば、製作資金をを得ることは難しいのよ。でも、私はやったわ。私は50人の俳優を使い、40個所でロケもした。ロンドン、パリ、ナポリ、ローマ、アムステルダム、そしてロサンゼルス。今はストーリーについては話したくない。でも、すぐにうわさは聞こえてくると思うわ。
Q: スカーレット・ディーバとは何者なのですか?
アーシア: ローマで一番孤独な女性。仕事で各地を飛び回り、どこへ行ってもスポットライトを浴びて、ファンに追っかけられる魅惑的なスターよ。でも彼女はそれにうんざりしているの。自伝とか言われるけど、それは違うと思うわ。人生は悲惨なもの。私はその暗闇を見せたかったの。だから彼女の苦悩を目にしたら、共感せずにはいられないと思うわ。私もアンナに共感できるってこと。

Q: それが映画のテーマですね?
アーシア: この映画に描かれているのは業界のどろどろした深み。女優がいて、ファックすることしか頭にないプロデューサーがいて、何事にもうわの空のマネージャー、お粗末な台本、おっぱいやお尻、それにヘドが出そうなものの数々。でも同時にこの映画では愛について描いているの。

Q: 映画界を断罪するためではないのですか?
アーシア: 映画はこの世で一番美しいもの。私の生き甲斐なの。私自身が体験したようなことも描いたけど、断罪するつもりはないわ。でも業界は恐ろしいところよ(笑)。私は映画界で生まれ育ったの。だから、どんな映画であっても、例えばそれが火星人の映画であっても、それは当然、私の見た物や生きてきた現実の世界が描かれているのよ。

Q: 映画一家に生まれて嫌だと思ったことは?
アーシア: 全然ないわ(笑)。むしろ両親には感謝してる。映画を取り巻く世界にはうんざりしていても、映画自体は私にとって、本当にこの宇宙で一番素晴らしいものよ。

Q: お父さんのダリオ監督は、この作品についてどうおっしゃっていますか?
アーシア: とても気に入ってくれたわ。感性が鋭く、純粋で、そして汚れがない映画だと言ってくれたわ。

Q: セックスシーンが多いのに?
アーシア: どうして? 検閲の人たちにもほめられはしたけど、どこもカットしろとは言われなかったわよ。本当よ(笑)。検閲の結果、14歳以上の認可がおりたの。

Q: 映画の中に父親役は出てきませんね?
アーシア: だって自伝ではないもの!(笑) でも多分、私の人生の中で数少ないプラスの要素の一つが父親なの。だから悪夢のカクテルのような(笑)、この映画からは、父は遠ざけておきたかったの。