シモネッティ、モランテが脱退-迷走するゴブリン、そして現在
抱いて
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『アモ・ノン・アモ』
『アモ・ノン・アモ』
(コンプリート盤) |
1978年の終わり頃、3人となったゴブリンは、ジャクリーン・ビセット主演のラブ・ドラマ『アモ・ノン・アモ、(ビデオ題:抱いて)』(アルメニア・バルドゥッチ監督)のサントラを録音する。オリジナルLPではサントラはA面の4曲のみで、B面はゴブリンの過去の作品を収録したベスト・アルバムとなっている。コンプリート盤は全10曲を収録。ゲストミュージシャンとしてカルロ・ペンニージ(ギター)とアゴスティーノの兄であるアントニオ・マランゴロ(サックス)が参加している。
1)アモ・ノン・アモ AMO NON AMO
2)マニエラ MANIERA
3)ふたり BOTH-TWO
4)ファンキートップ FUNKY TOP
5)絶叫 YELL
6)サスペリア SUSPIRIA
7)ゾンビ ZOMBI
8)サスペリア2 PROFONDO ROSSO |
YELL
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『YELL』 |
同時期にピニャテッリとマランゴロだけでゴブリンを名乗り、テレビシリーズの主題曲「YELL」のシングルを発表する。 |
アンチギャングスターズ
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『アンチギャングスターズ』
(コンプリート盤)
『アンチギャングスターズ』(LP盤)
『アンチギャングスターズ』
(ビデオ) |
カルロ・ペンニージがギタリストとして正式加入したゴブリンは1979年、ブルーノ・コルブッチ監督トーマス・ミリアン主演の刑事コメディ『アンチギャングスターズ』を担当。アルバムにはアーシャ・プトゥリによるディスコ調の曲が2曲が収録されている。チャーリー・キャノンが歌っている曲もある。軽快なタッチの曲調はゴブリンの新しい可能性への挑戦でもあった。
1)ウィプ THE WHIP
2)サウンド・オブ・マネー THE SUOND OF MONEY
3)バヌーン BANOON
4)スタントカー STUNT CARS
5)ウェルカム・トゥ・ザ・ブギー WELCOME TO THE BOOGIE
6)トランペッツ・フライト TRUMPET'S FLIGHT
7)シシリアン・サンバ SICILIAN SAMBA
8)ディスコ・チャイナ DISCO CHINA
9)アンチギャングスターズ(ムービー・テイク1) SQUADRA ANTIGANGSTERS(Movie Take 1)
10)アンチギャングスターズ(ムービー・テイク2) SQUADRA ANTIGANGSTERS(Movie Take 2)
11)トランペッツ・フライト(オルタネイト・ヴァージョン) TRUMPET'S FLIGHT(Alternate version) |
ブイオ・オメガ
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『ブイオ・オメガ』 |
1979年から1980年にかけて、ゴブリンは多くのB級作品のサントラを手掛ける。1979年、ゴブリンはジョー・ダマト監督の『ブイオ・オメガ(ビデオ題:ビヨンド・ザ・ダークネス嗜肉の愛)』のサントラを担当する。音的には派手さが消失し、シンプル化の傾向が見られる。メンバーはカルロ・ペンニージ、マウリツィオ・グアリーニ、アゴスティーノ・マランゴロ、アントニオ・マランゴロ。
1)ブイオ・オメガ BUIO OMEGA(Main Titles)
2)クワイエット・ドロップス QUIET DROPS
3)ストライヴ・アフター・ダーク STRIVE AFTER DARK
4)略奪 PILLAGE
5)ラッシュ RUSH
6)キーン KEEN
7)ゴースト・ヴェスト GHOST VEST
8)ビキニ・アイランド BIKINI ISLAND
9)ブイオ・オメガ BUIO OMEGA(Suite 1)
10)クワイエット・ドロップス QUIET DROPS(film version)
11)ストライヴ・アフター・ダーク STRIVE AFTER DARK(Suite)
12)ブイオ・オメガ BUIO OMEGA(alternate version)
13)ストライヴ・アフター・ダーク STRIVE AFTER DARK(alternate version)
14)ブイオ・オメガ BUIO OMEGA(synth effect-alternate takes)
15)ブイオ・オメガのテーマ BUIO OMEGA Theme(reprise) |
パトリック
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『パトリック』 |
シモネッティがディスコミュージックに傾倒するなか、ゴブリンは映画音楽の仕事を続けた。1979年、ゴブリンはイタリア公開版の『パトリック』のサントラを手掛けた。このオーストラリア映画には作曲家、ブライアン・メイの音楽が付けられているが、プロデューサーのディノ・デ・ラウレンティスが曲を気に入らなかったため、ゴブリンに曲の付け替えを依頼してきた。『パトリック』のアルバムの売れ行きは芳しくなかった。印象的なメロディというよりもむしろ効果音的な音づくりになっている。メンバーはカルロ・ペンニージ、マウリツィオ・グアリーニ、アゴスティーノ・マランゴロ、アントニオ・マランゴロ。グアリーニの名前はクレジットされていないが、これはプロとしての仕事としてよりも、グアリーニがメンバーの友人としてレコーディングに参加したからである。コンタミネーションも同様の理由でグアリーニの名前はクレジットされていない。 |
マランゴロ、ニュー・ペリジェオに加入
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『Effeto Amotre』 |
1980年、マランゴロはカルロ・ペンニージとともにジョバンニ・トマッソ、マウリツィオ・ジャンマルコ、ダニーロ・レーらの『ニュー・ペリジェオ』に加入する。1年に2回のツアーをやり、『Effeto Amotre』をレコーディングした。映画『L'aldil』のサントラのレコーディングにもセッションマンとして参加、アルベルト・フォーティスのツアーにも参加した。その数年後、マランゴロはピノ・ダニエレのグループに加入する。 |
エイリアン・ドローム(コンタミネーション)
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『コンタミネーション』
『コンタミネーション』
(コンプリート盤) |
1980年にはルイジ・コッツィ(英語名:ルイス・コーテス)監督の『エイリアン・ドローム(ビデオ題)』(原題:コンタミネーション)の音楽を担当する。重厚なサウンドを展開している。メンバーはカルロ・ペンニージ、マウリツィオ・グアリーニ、アゴスティーノ・マランゴロ、アントニオ・マランゴロ。ペンニージとマランゴロはニュー・ペリジェオに加入していたが、平行する形でレコーディングに参加した。この後、ペンニージとマランゴロはゴブリンを抜ける。
同年、ブルーノ・マッテイ 監督の『VIRUS ヘル・オブ・ザ・リビング・デッド (死霊の魔窟)』と同監督の『呪われた修道院 』(ステファン・オブロウスキー名で監督)の2作品でゴブリンの既成曲が使われている。
1)コネクション CONEXION
2)ウィヅィー WITHY
3)ビキニ島 BIKINI ISLAND
4)エイリアンの侵略 FLOOD
5)侵略PILLAGE
6)ザ・カーバー THE CARVER
7)ラッシュ RUSH
8)突然の恐怖 FRIGHT
9)タイム・イズ・オン TIME IS ON
10)食人鬼 OGRE
11)平静の時 QUIET DROPS |
セントヘレンズ
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1981年のセントヘレンズ山の大噴火を描いたアメリカ映画、『セントヘレンズ』のサウンドトラックの制作費は、ゴブリンにとって最も大きいものだった。2人のアメリカ人プロデューサーが共同制作したこの映画のサウンドトラックはロサンゼルスで録音された。ゴブリンの演奏に60人のオーケストラが重ね合わされた。ゴブリンにとって、今までの不満を吹き飛ばすような満足できる仕事だったという。だが、ゴブリンにとって、この映画は米国進出の足掛かりとはならなかった。 |
VOLO
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『VOLO』
『VOLO』(シングル盤) |
1982年、ピニャテッリ(ベース)とグアリーニ(キーボード)は新メンバー、マウリツィオ・ルシーニ(ボーカル)、マルコ・リナルドゥッツィ (ギター)、デレク・ウィルソン(ドラム)を加えてオリジナル・アルバム『VOLO』を発表する。メンバーであったアントニオ・マランゴロ(サックス)、ウォルター・マルティーノ(パーカッション)らがゲストで参加している。ボーカルを全面に押し出したポップな仕上がりとなっている。グアリーニの妻がいくつかの曲の作詞を手掛けている。
サンレモ音楽祭には出場することはできなかったが、『VOLO』はテレビショー『Discoring』のエンディングテーマとして4カ月間使用された。
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シャドー
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『シャドー』
(コンプリート盤) |
1982年、ファビオ・ピニャテッリ、クラウディオ・シモネッティ、マッシモ・モランテの3人はダリオ・アルジェントからの申し出により、『シャドー』のサウンドトラックを担当するために再び終結することになる。アルジェントはゴブリンの復活を望んだが、契約上、ゴブリンの名前はピニャテッリが引き継いでおり、不可能だった。当時、マッシモ・モランテは「ゼロランディア」と契約しており、クラウディオ・シモネッティは「バナナレコード」と契約していた。そこで、『シャドー』の音楽を担当するに当たっては、「シモネッティ、ピナテッリ、モランテ」というクレジットを用いた。ファビオ・ピニャテッリは当初、3人の共同作業を再び行うことには乗り気ではなかった。シモネッティはピニャテッリが嫌いなディスコ・ミュージックに傾倒しており、音楽性の違いに不安を覚えたからだ。しかし、ピニャテッリは最終的にはダリオ・アルジェントの提案を受け入れた。
当初、ドラマーのマランゴロにも依頼したが、当時のマランゴロは同じナポリ出身の人気カンタウトーレ、ピーノ・ダニエレなどのセッション・ドラマーとして引っぱりだこだったため、マランゴロの参加はかなわなかった。そのため、『シャドー』ではドラム・マシンが使用された。
『シャドー』の演奏では声を加工する装置であるボコーダーが使用されている。テーマ曲で、シモネッティは「パウラ、パウラ――」と歌っている。パウラとはイタリア語で「恐怖」という意味。電子楽器を前面に押し出した音作りは彼らにとって初めてのことだった。音的には往年のゴブリンそのものといってよい。
『シャドー』発表後、3人は再びそれぞれの道を歩み始める。シモネッティはソロで映画音楽を担当する一方、ソロアルバム『SANREMO DANCE』や『EVERGREENS』を制作。マッシモ・モランテは再びソロの仕事に向かった。ただ、モランテのソロの仕事は長続きはしなかった。ファビオ・ピニャテッリは新生ゴブリンに戻った。 |
スパイ・コネクション
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『スパイ・コネクション』
(コンプリート盤)
『スパイ・コネクション』(LP盤) |
1983年、イタリア国営放送(RAI)製作によるトニー・ムサンテ主演、ローマを舞台にしたスパイの活躍を描いたテレビ映画『スパイ・コネクション』のサントラを発表する。アントニオ・マランゴロ、マウリツィオ・グアリーニ、ファビオ・ピニャテッリの3人が作曲を担当、前作『VOLO』と同メンバーが演奏を担当した。収録曲中、『EST』は『VOLO』の最後のトラックをリミックスしたものである。テーマ曲のイントロのコード進行はジェームス・ボンドのテーマに似せて作られている。
1)ノクターン Nocturne 4:14
2)バス・テーマ Bass Theme
3)ランディング・ストリップ Landing Strip
4)ヘリコプター Helycopter
5)エスト Est
6)ランディング・ストリップ(リプライズ) Landing Strip(reprise)
7)ヘリコプター(リプライズ) Helycopter(reprise)
8)ノクターン(テイク1) Nocturne(take1)
9)ノクターン(テイク2) Nocturne(take2)
10)ノクターン(テイク3) Nocturne(take3)
11)ノクターン(テイク4) Nocturne(take4)
12)ノクターン(テイク5) Nocturne(take5)
13)ノクターン(テイク6) Nocturne(take6)
14)ノクターン(テイク7) Nocturne(take7) |
IL RAS DEL QUARTIERE
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カルロ・バンツィーナ 監督の『IL RAS DEL QUARTIERE(未)』のサントラを担当。以降、ゴブリンとしてのアルバムは発表されなくなる。 |
フェノミナ
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『フェノミナ』 |
1985年のダリオ・アルジェント作品『フェノミナ』ではファビオ・ピニャテッリとクラウディオ・シモネッティが音楽をそれぞれ別に担当した。ピニャテッリはシンセサイザーとコンピューターを多様した音作りをしている。自分の仕事には満足したが、ピニャテッリにはアルジェントがストーリーや登場人物の心理的な側面を軽視しているように思えたらしく、こうした点でアルジェントは間違った方向へ進んでいると述べている。また、ジェニファー・コネリーの魅力を引き立てるために書いた自作『ジェニファー』が映画中であまり使用されなかったことも不満だったようだ。
『フェノミナ』のサントラでは、ピナ・マグリが歌った『フェノミナ』はクラウディオ・シモネッティの曲。『スリープウォーキング』と『ジェニファーの友人』はファビオ・ピニャテッリとシモネッティのコンビによる曲だ。アルジェントは最初、ソプラノボーカルの入った打ち込みの曲には戸惑ったが、次第に、曲を気に入ってきた。そのため、『オペラ座/血の喝采』でもシモネッティに同じような曲を発注している。 |
オペラ座/血の喝采
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『オペラ座/血の喝采』 |
『オペラ座/血の喝采』には同じジャケットの違う内容のアルバムが存在する。これは、アルジェントが二つのレコード会社に権利を売ってしまったからである。クラウディオ・シモネッティがエンドタイトルを手掛けた。 |
デモンズ3
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『デモンズ3』 |
1989年の『デモンズ3』では、ファビオ・ピニャテッリはコンピューターを使用して4曲を提供している。 |
スリープレス(沈黙)
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『沈黙』 |
99年、シモネッティとダリオ・アルジェントはシッチェス映画祭に招かれた。ダリオはシモネッティに『スリープレス』について話し、シモネッティはゴブリンを再結成したらどうだろうと提案した。アルジェントはこの考えを非常に気に入った。そしてオリジナルメンバーの4人はローマのスタジオでの録音に3カ月近くを費やした。だが、長年の間にそれぞれのメンバーが異なった方向に進んでおり、嗜好も異なっていたため、サウンド的な一致点を見い出すことが困難だった。これが正真正銘、ゴブリンとしての最後の作品となった。日本盤のタイトルは『沈黙』。
1)沈黙 NON HO SONNO
2)列車の中の殺戮者 KILLER ON THE TRAIN
3)エンドレス・ラブ ENDLESS LOVE
4)アルペジオ - エンド・タイトル ARPEGGIO - END TITLE
5)オデュッセウス ULISSE
6)デス・ファーム DEATH FARM
7)豚 THE PIG
8)猫 THE CAT
9)白鳥 THE SWAN
10)兎 THE RABBIT
11)調査 INQUIRIES
12)死へのいざない ASSOCIATED DEAD
13)ファイナル・ホワイト・ウィーク FINAL WHITE WEEK
14)沈黙〜メイン・タイトル NON HO SONNO - MAIN TITLE |
メンバーの現在
クラウディオ・シモネッティは現在も映画音楽で活躍、アゴースティーノ・マランゴロはセッション・ドラマーである。ファビオ・ピニャテッリはテレビ番組を中心に活躍。マッシモ・モランテは証券取引所で働いている。
デモニア
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『デモニア』
『デモニア/ライブ』 |
クラウディオ・シモネッティが率いるダリオ・アルジェントに捧げられたバンド。
L'Alba dei Morti Viventi
Demon
Mater Tenebrarum
Opera
Suspiria
Phenomena
La Sindrome di Stendhal Theme
Tenebre
School at Night
Mad Puppet
Profondo Rosso
Sospiri e Sospiri
Halloween
Tubular Bells
Gamma
Live versions
L'alba dei morti viventi
Demon
Inferno
Mater Tenebrarum
Opera
Intro Suspiria
Suspiria
Phenomena
La Sindrome di Stendhal
Tenebre
School at night
Mad Puppet
Intro Profondo Rosso
Profondo Rosso
Sospiri e Sospiri
Federico Amorosi bass
Claudio Simonetti keyboards
Nicola Di Staso guitars
Titta Tani drums |
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