Scarlet Diva
スカーレット・ディーバ

2000 Color

 


[STAFF]

監督・原作・脚本:アーシア・アルジェント
製作:ダリオ・アルジェント、クラウディオ・アルジェント - Opera Film with Gianluca Curti and stefano Curti
製作総指揮:クラウディオ・アルジェント
配給:Gruppo Minerva International
撮影:フレデリック・ファサーノ
製作総指揮補:ジャンルーカ・カルティ、アドリアナ・チィエサ・ディ・パルマ
美術:アレッサンドロ・ローザ
音楽:ジョン・ヒューズ
編集:アンナ・ナポリ
編集助手:マリア・クリスティアーナ・マッラ
衣装デザイン:スージィ・マットリーニ
特殊効果:セルジョ・スティヴァレッティ
音楽編集:チンツィア・カバリエーリ
音響デザイン:リリオ・ロザート、アンドレア・ランチャ
制作進行:ジャンルーカ・パッソーネ

ロケ地:オランダ・アムステルダム、英国・ロンドン、米国カリフォルニア州・ロサンゼルス、イタリア・カンパニア州・ナポリ及びローマ、フランス・パリ。

2000年/イタリア/96分/カラー/ヴィスタサイズ(1:1.85)/2,626m//ドルビーデジタル
日本語字幕:吉岡芳子
日本配給:クライド・フィルムズ

イタリア国内配給:ミネルヴァ、フランス国内配給:モンド・フィルムズ

イタリア初公開:2000年5月26日、カナダ2000年9月12日(トロント映画祭にて)、フランス2001年1月24日、ベルギー2001年1月31日、アルゼンチン2001年3月10日、ロシア2001年7月19日
日本公開:2002年2月23日、東京・渋谷シネ・アミューズにてレイトショー。2002年6月7日DVD発売、2002年6月7日ビデオ発売&レンタル開始。
2001年ウィリアムズバーグ・ブルックリン映画祭・新人監督賞受賞。2000年 トロント国際映画祭/モスクワ国際映画祭など出品。

[CAST]

アンナ・バッティスタ:アーシア・アルジェント
カーク・ヴェインズ:ジーン・シェパード
ヴェロニカ・ランザ:ヴェラ・ジェンマ
ピエール:ファビオ・カミール
ミスター・パー:ジョー・コールマン
アンナ(少女時代):グロリア・ピロッコ
アリョーシャ:エドアルド・セルヴァディオ
アンナの母:ダリア・ニコロディ
ケルー:ルーチェ・カポネグロ・セラン
アーロン:ハーバート・フリッチェ
J−バード:ジャスティニアン・フォーリー
ルーク:ヴァネッサ・クレイン
マルガリータ:フランチェスカ・ダロージャ
ハッシュ・マン:スクーリー・D
ハミッド:アレッサンドロ・ヴィラーリ
映画監督:デヴィッド・ブランドン
ヴェッシィ医師:レオ・グロッタ
ジャーナリスト:パオロ・ボナッチェリ
クエルー:セーレン
アリョーシャ(少女時代):レオナルド・セルバディオ
シモーナ:デボラ・レスタンテ
チェザーレ:ロベルト・ソマー
ファスト・フード店の女性:ジョバンナ・パパ
日本人:ヤマノウチ・タイヨウ
アンジェリカ・デマジオ
ファビオ・カミッリ
アダム:デビッド・インジェオ
ペッペ・ランゼッタ

[STORY]

 『スカーレット・デイーバ(緋色の女神)』としてカリスマ的な人気を得ている若き女優アンナ・バッティスタ。スクリーン・テスト、撮影、取材、映画祭の授賞式、ファン・サービスに明け暮れて、ヨーロッパを街から街へと旅する毎日。そんな華やかな表舞台とは裏腹に、アンナの孤独感は募るばかりだった。人気の衰えを気にし、スキャンダルにおびえ、金目当ての奴らにすり寄られる日々で、それを忘れるために、愛のないセックスを繰り返し、ドラッグに溺れていた。アンナには同じく女優だった母親がドラッグ中毒の末に、幼い自分と兄を残して死んでいった記憶が、そしてその兄も目の前で事故で亡くしてしまった過去があった。

 アンナの周辺には、いつもドラッグとセックス、暴力、そして死の影がつきまとっていた。ある日、パリを訪れたアンナは女友達で女優のヴェロニカと出かけたライブハウスでオーストラリアから来たミュージシャン、カークと出逢い、かつてない愛の感情が衝撃的に沸き上がる。彼に夢中になったアンナは一夜を共にしたが、彼はコンサート・ツアーのため翌朝旅立ってしまう。しかしアンナはまわりの人間たち同様に攻撃的で身勝手だった自分が、カークとの出逢いで変わったことを知る。優しさと安らぎを誰かと分かち合いたいという衝動が彼女の中に芽生えたのだ。そしてさらに彼女の人生は一変することとなる。
アンナはカークの子供を宿していたのだ。

 アンナ自身は変わっても周囲の映画関係者は依然として同じだった。ハリウッドでのスクリーン・テストを餌に身体を求める大物プロデューサー、しかもロスでは下らないB級映画しか待っていなかった。ロンドンでのグラビア撮影では有名カメラマンがすすめるドラッグで死の淵まで落ち込み、もう女優としての生活を捨てようと決意するアンナ。以前からの願望だった脚本家、そして映画監督になるべく、アドバイスと安らぎを求めて尊敬する脚本家を訪ねてアムステルダムに向かったアンナだったが、彼はヘロイン中毒の老人になってしまっていた。

 すべてに絶望したアンナにとって、唯一の救いはカークヘの思いだった。ひたすらカークを待ち続けるが、彼からは一方的に電話が入るだけだった。そんな日々の中でアンナは現実と幻覚をさまよっていた。自分自身が亡霊となって現れたり、そして子供の時に亡くした兄の幻影を見たり、そして自分の中の新しい命すら失ってしまうという夢まで…

 数ケ月が過ぎ、カークから連絡が途絶えているものの、お腹の子供の順調な生育を喜んでいるアンナは、彼が再びパリで演奏することを知る。目立つお腹を隠そうともせず、アンナはライブハウスに向かう。カークとの愛を貫くために、そしてそれがあればどんな辛いことも乗り越えられると思って・・・

[その他の情報]

 スカーレット・ディーバの日本におけるプロモーターであるクライドフィルムズの原千香世氏は以下のようにコメントしている。
 「映画が終わって試写室からでてくる皆さんの顔(特に女性)がハッキリ申しまして、クライ…。それだけこの『スカーレット・ディーバ』という作品は、胸に突き刺さるような作品なのです。女性ならばイヤでも共感してしまうでしょう。頭がからっぽになるような娯楽作品もいいですが、たまにはこんな深く心に残る映画もご覧になってはいかがでしょうか」

[ポスター、プレスシート関連]