断然お薦めの一冊(Highly recommended!)


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投稿者 NT 日時 1998 年 1 月 24 日 19:30:52:

”Spaghetti Nightmare” by L.M.Palmerini and G.Mistretta ,
              1996. Fantasma Books刊(洋書、英文)

 私の青いアイリス書き込み用ネタ本。イタリア製恐怖映画を気合入れて勉強していこうという方にお薦め。これ一冊あれば誰でもイタリアン・ホラー通になれるうっ!(> えっ、そんなもんになってどんな得があるかですか?何もありません)
 映画関係者へのインタビュー記事を中心に構成された物ですが、その対象はアルジェント、フルチの両巨頭は言うに及ばず、ダリア・ニコルディ、ランベルト・バーバ、ミケーレ・ソアビ、アルマンド・クリスピノ、アントニオ・マルゲリティ、ルッジェロ・デオダート(< 昔の呼び名、ルゲロ・デオダト)、ジョー・ダマト、ウンベルト・レンツィ、ミムジー・ファーマー、リチャード・ウェーベック、等々々の豪華絢爛?たる顔ぶれ(欲を言えばこれら面々に加え、ガブリエレ・ラビア、ニコレッタ・エルミ、セルジオ・マルティーノ、ジョン・モーガン、ジウリオ・クエスティ、アントニオ・ビドなんかも入れて欲しかった。)。
 中でも、個人的に最も興味深かったのはダリア・ニコルディのインタビューですね。「サスぺリア」出演降板劇(「サスぺリア2」から「オペラ座血の喝采」の中で唯一ダリアおばさんが出演しなかった理由)や「インフェルノ」脚本にまつわる裏話(アルジェントとの確執)など映画専門誌にも載ってないような情報盛りだくさん。さらに巻末には、かなり充実したイタリア製恐怖映画リストまでくっついてます。私なんぞは思わず感涙状態(;;)。
英文は比較的平易で高校生ぐらいの読解力で読めると思います < 私でもそこそこ読めるくらい
国内でも洋書店に注文すれば入手可能だと思います < 神田の洋書店で売っていた
 しかし、かように高度な専門書が出版されるとは、米国の映画関連出版のすそ野の広さは羨しいかぎりです。例えば、”Opera”Orionカット事件の顛末などは、Deep Read誌においては既に90年代初頭に掲載されており、むこうのファンは容易にこういった情報を入手できた訳です。なんと7年以上も前の話ダ!(< 私の前の書き込みもこの資料を参考とさせていただきました)。
 翻って我が日本の状況を見比べてみますと、イタリア製恐怖映画に関する同等の専門書は皆無に等しいのが現状であり、国産の出版物に記載されている情報は殆どが一面的かつ限定されたものです。これらから我々日本人が入手できる情報はイタリア製恐怖映画の深層のうち氷山の一画に過ぎません。個人的にものすごーく不満。日本でも誰かこれぐらいのレベルの本を出版してくれ〜〜〜い!!!!!


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