投稿者 中川圭一 日時 1998 年 3 月 06 日 20:39:50:
回答先: Re: イタリアのヒッチコック 投稿者 小林貴政 日時 1998 年 3 月 06 日 12:38:18:
小林さん,こんばんは。
よろしくお願いします。
ところで半年前よりアルジェントをお知りになったということですが、そのきっかけは何だったのでしょう?
現在のようなホラー受難の時代、良くぞアルジェントに興味を持ってくれました。
確かに最近は「ゾンビ」のアルジェント版の発売や、「サイコファイル」なんかも出てるので(劇場公開はいまいち地味だが・・・)知名度は多少上がってきたとは思うのですが(そして今回の「サスペリア1&2」の再発!)、最近ファンになったという人は私の周りではあまり聞かないのでとても嬉しいです。
もし良かったら教えてください。
ところでヒッチコックの話題ですが、これは完全に私の私的意見ですがアルジェントが彼を意識してるのは間違いないと思います。
一番はじめにそう思ったのが、「私は目撃者」というアルジェントの2作目です。
明らかにアルジェントにしては異色の作品で、産業スパイのようなストーリーなのですが、もしかしてこれはヒッチコックの「逃走迷路」や「引き裂かれたカーテン」などを少し意識したのではないかと思いました。
ヒッチコックはもちろん‘スリラーの巨匠‘なのですが、彼の作品には「リッチ・アンド・ストレンジ」、「スミス夫妻」などコメディぽい作品、「トパーズ」のような政治ドラマもあり、かと思えば「レべッカ」ではアカデミー賞までとってしまうような人で、そういう活躍をアルジェントは当初イタリアンホラーの根底の中でしたかったのではないでしょうか?
ただアルジェントの場合、「私は目撃者」を撮った後‘これは違う!‘と彼がいったかどうかは知りませんが自分の得意な‘トラウマホラー‘に戻ってしまいその後「サスペリア2」でその頂点を極め、その後‘魔女もの‘で自分の独自の世界を開き大成功するのです。
もちろんカメラワークなんかも皆さんおっしゃるように多大な影響を受けてるんでしょうね。
あの「サイコファイル」も多分「ヒッチコック劇場」の影響でしょうかね。
ちなみにアルジェントの‘エレベーター好き‘は、ヒッチコックの‘階段好き‘に対抗してでしょうか?(ここまでいくと強引)
あとデパルマですが、彼こそヒチコキアンでヒッチコックのオマージュ(悪く言えばパクリ)作が多いです。
個人的にはあまり好きではないのですが、「悪魔のシスター」はいいです。(このころから必殺2画面を使ってます)
後は「殺しのドレス」、「愛のメモリー」くらいでしょうか。(G・ビジョルドが最高!)
最近では「ミッション・インポッシブル」みたいなミーハー映画も撮ってます。