投稿者 NT 日時 1998 年 1 月 18 日 17:46:52:
回答先: ダリオ・アルジェント映画の中の音楽について 投稿者 ユーベ 日時 1998 年 1 月 18 日 02:44:35:
個人的には安っぽく見えてしまうという理由で真性のヘビメタについては否定派なんですが、「一箇所にとどまるのは好きではない」というようなことを言ってましたから、これらの曲を採用したのもアルジェントの試行錯誤というか挑戦心の表れなんでしょうね。ゴブリンあるいはそのメンバーの起用は「サスぺリア2」「サスぺリア」「シャドー」etc.で凄く成功したので、ファンとしてはどうしても毎回同様のものを期待してしまうのですが、本人はそれを延々と繰返すのに飽きてしまったのかも知れません。「インフェルノ」や「オペラ座血の喝采」etc.の非ゴブリン系の曲は成功していたと思います。
保守的意見になりますが、私は歌詞のある曲の使用もこれまた否定派なんです。歌詞付き曲を最初に使ったのは、当時売り出し中のキム・ワイルドが歌ってた「シャドー」のエンディングテーマだったと思いますが、’83年当時劇場でこのエンディングを最初に見た時は正直言って多少違和感がありました。一方で、オペラチックな曲は、場面にもよりますがかなり上手い選曲をしているという印象です(例えば、「オペラ座...」のソアベ刑事殺害場面)。
ゴブリンも凄く良いのですが、いちばん好きなのは初期のモリコーネの曲です。これは私が’70年前後のイタリア製スリラーが好きだからでしょう。初期三作のオープニングとエンディングは何れもきまっていたと思います。特に「わたしは目撃者」のオープニング(「ローズマリーの赤ちゃん」のそれを意識したかのように見える)と「4匹の蝿」の追突シーンからエンディングに続くシークエンスは出色の出来栄えでした。スリラーに限らず、この当時のモリコーネの創造力は正に超人的です。
いずれにしても、今後もアルジェントは外部の意見など気にせずに色々な音楽を取り込んでいくと思います。