投稿者 中川圭一 日時 1998 年 4 月 05 日 21:54:43:
今日友人と友人の部屋で「新サイコファイル」を見る予定だったのですがどこにも無く（確か昨日発売だったと思うのですが）久しぶりに「トラウマ」を見ました。
この作品ってアーシア初登場の作品であり、アルジェント作品集大成のようなタイトル、トムサビーニのSFX、そしてあの名作｢サスペリア２」を完全に意識したストーリー展開、そして比較的手に入りやすい（アルジェントには珍しくどこのビデオ屋にも１，２本ある）にも関わらず、このＨＰにもほとんど話題に上ることも無く、この映画を見てアルジェントファンになった人もあまり知りません。
これだけの話題性があるのにもかかわらず何故？
作品ランキングでもけっこう下位だったし・・・
私個人の偏見に満ちた感想を言わしてもらえば、この作品は期待が高いせいもあるのか初めて見た後かなり空虚感に襲われました。
どうしても｢サスペリア２｣に基準を置いてみてしまうのでそう思うのかもしれませんが、彼の得意な分野なのに‘恐怖‘がまったく感じられなかったのです。
‘首を切る‘こと自体いくらサビーニでもどう見ても人形だし、床の下に人がいるんだな・・・とか思うと恐怖が半減してしまいます。
特にロイド医師のエレベーターの首切りはお粗末な映像に思わず笑ってしまいました。
よっぽどカラマーイの首切り、白い液体と血だまりのほうが生理的に恐いです。
あとオープニングの紙人形のシーンは好きなんですが、ラストの変なレゲエのような音楽はなんなんだ？
ゴブリンでなくていいからきちんとしたテーマ曲がほしかったですね。
それに死んだと思ってた人間が犯人と言うのもちょっと・・・（金田一少年じゃあるまいし・・・）
これからどうやって暮らすつもりだったんだろう。
なんて初見のときはブーブー文句たれてたのですが、今回久々に見て結構面白かったです。
さすがに｢サスペリア｣の研ぎ澄まされた映像美や｢サスペリア２｣の謎解きスリラーと比べると酷ですが、切られた首がダイイングメッセージを残すなんてなかなか粋だし（風呂場のメッセージ同様可能なのか？）、雨のシーンや爬虫類の使い方も彼らしいし、虫取りをする少年もウルトラセブンの「恐怖の隣人」を彷彿とさせ、ラストも彼のアップで終わったらもっと恐かったかもしれませんね。
なんといっても一番のトラウマはあの子自信なのだから。（１３金のトミーを思い出します）
とりあえず書ききれませんが久々見ていろんな発見があり、見た後かなり話が盛り上がりました。
アルジェントにはこの手のトラウマ推理ものをもっと撮って欲しいですね。
ちなみに矢澤さんもおっしゃってましたが、｢スタ・シン」も私は名作だと思います。
この２作チャットしたら肯定派と否定派に別れて、おもしろいかもしれませんね。